東日本大震災により、被災地では多くの公文書等が毀損・散逸しております。公文書等
の保全や毀損資料の救済・復元は、地域住民の生活と多様な文化の再生に不可欠であり、
地方自治の推進にとっても極めて重要であることから、その対応は喫緊の課題となってい
ます。
そのため、全史料協では、これらの課題に対する的確な施策を実施されるよう、政府・
与党に対する要望を行いました。5月の全国知事会をはじめとする関係団体に働きかけに
引き続き行ったものです。
なお、全史料協としても、これらの課題に速やかに対応すべく、6月9日に第1回の「東
日本大震災臨時委員会」を行い、7月2日にも第2回委員会を開催する予定です。
○要望状況
日 時 : 6月8日(水)
要望先 : 内閣総理大臣・総務大臣・財務大臣・内閣府特命担当大臣・内閣官房長官・
内閣官房副長官・東日本大震災復興構想会議議長・民主党幹事長
要望者 : 井口和起(会長・京都府立総合資料館)
小川千代子(参与・国際資料研究所)
池田幾夫(理事・茨城県立歴史館)
福島幸宏(事務局員・京都府立総合資料館)
概 要 : 国会議事堂において、岸本周平民主党陳情要請対応本部副本部長に対し、
民主党幹事長への要望書を提出。引き続き、首相官邸において、福山哲郎
官房副長官に内閣総理大臣などへの要望書を提出。
要望書 PDF版
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(岸本副本部長のコメント)
・アメリカに比べると公文書等に対する取り組みは遅れている体制。時間はかかるが、政
府としても、また党としても超党派で取り組むべき課題。また、公文書管理法がある、
ということは重い。
・震災対応については地方公共団体のみで対応できる課題ではない。第2次補正予算にも
盛り込まれるよう、政府へも働きかけたい。
(与党への要望)
(福山官房副長官のコメント)
・公益という概念のなかで、どういうリスクを負って作業を行うかが重要。福島の避難対
象区域では仏像などをどうするか、という問題が出ている。
・公文書等については復興構想会議でも出ている課題。今回の要請書は後押しをしていた
だいたもの。失われた公文書等をどうするか、震災以降の記録をどうするか。全国的な
動きにするためにはどうしていくかを確認していきたい。
(福山官房副長官への要望)
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