テーマ 新たな史料保存・利用の充実を目指して
■開催要項 大会案内(pdf;729KB)
1 期 日 平成27年11月12日(木)〜13日(金)
2 主 催 全国歴史資料保存利用機関連絡協議会
3 共 催 秋田県、大仙市
4 後 援 独立行政法人国立公文書館、秋田県教育委員会、秋田県市長会、秋田県町村会
5 会 場 大仙市大曲市民会館・大曲中央公民館
〒014-0063 秋田県大仙市大曲日の出町二丁目6-50 TEL:0187-63-8766
大仙市大曲交流センター
〒014-0063 秋田県大仙市大曲日の出町二丁目7-53 TEL:0187-63-1105
6 内 容
(1)総 会
(2)記念講演
(3)大会テーマ研究会
(4)研修会(視察を含む)
(5)機関会員・協賛企業展示、ポスターセッション
(6)交流会
■ 会 場
大仙市大曲市民会館・大曲中央公民館、
大仙市大曲交流センター
JR大曲駅より 徒歩 約30分、
*なお、大会中両日ともJR大曲駅〜大会会場間の
シャトルバスが運行されますのでご利用ください。
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第1日/11月12日(木)
■集 合 9:00〜9:10
■移 動 9:10〜9:20
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研修A 視察 9:20〜11:30
大仙市役所中仙支所(公文書書庫)
旧池田氏庭園(池田家文書等展示施設)
浜蔵(地域史料保存場所)
大仙市役所中仙支所には、旧大曲市及び大仙市の明治16年から現在に至る7,300点余りの永年保存文書が保存されています。
旧池田氏庭園及び浜蔵には、近世から近代にかけて千町歩地主に発展した池田孫左衛門家の史料とその他の地域史料が保存されています。
旧池田氏庭園は広大な庭園を伴う池田家旧宅、浜蔵は池田家が舟運を利用するための奥行き約30 m、間口約8 mの土蔵で、いずれも現在は大仙市が管理しています。
これら公文書と地域史料の保存管理状況と池田家文書の原史料をご覧いただきます。市の公用バスで移動しますので、ご承知おきください。 |
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移動・昼食・休憩
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受 付 11:00〜 (大曲市民会館ロビー)
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展示・ポスターセッション 11:30〜13:00 (大曲交流センター講堂)
国絵図(レプリカ)展示・機関会員出版物等展示・協賛企業展示・ポスター展示(
pdf;320KB)
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研修B 13:00〜14:00
公文書管理法の下での国の取組等について(アーカイブズ入門)
依田 健 氏(国立公文書館首席公文書専門官)
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我が国では、公文書管理法の制定により、公文書管理体制とアーカイブズ制度の充実・強化を図る抜本的な改革に向けた枠組みが構築され、平成23年4月の法施行後の公文書管理『新時代』では、公文書の作成・取得、整理・保存、移管・廃棄と、特定歴史公文書等の保存・利用が、共通の統一ルールで規律された一つの世界となった。それから間もなく5年が経過しようとしている。
この講義では,制度の概要とともに、法制定からこれまでに国立公文書館が取り組んできたものを中心に、国と地方の取組を紹介し、公文書管理についての理解を深めることとする。 |
■研修C 13:00〜14:00
博物館のない自治体の歴史資料保全活動〜宮城県白石市の事例〜
櫻井 和人 氏(白石市図書館係長) |
宮城県白石市は人口約3万6千。近世には、伊達氏重臣の片倉氏の城下町として栄えました。今なお、その歴史が重要な観光資源である当市にあって、博物館・資料館等の拠点となる施設は、残念ながら未だ設置されていません。また、文化財を担当するセクションは「生涯学習課」の「文化財係」で、「課」としてそれを専門に扱う体制にもありません。
本報告では、こうした小規模な自治体による郷土の歴史を守る取り組みと、そこから見えた問題点などを紹介します。 |
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休憩・受付 14:00〜14:10
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記念講演 14:10〜15:10 (市民会館大ホール)
公文書管理、そして公文書館への思いと期待
上川 陽子 氏(初代公文書管理担当大臣 法務大臣 衆議院議員) |
氏は、平成20年2月、我が国の公文書管理改善とそのための法整備に情熱を注がれた当時の福田康夫内閣総理大臣の意を受けて、初代となる公文書管理担当大臣に任命され、全身全霊をもって公文書管理法制定に向けて尽力されました。
平成23年の全史料協群馬大会での福田元総理の記念講演においても、法制定に無くてはならない存在として紹介されています。現在も超党派の「世界に誇る国民本位の新たな国立公文書館の建設を実現する議員連盟」の幹事長を務められるなど、精力的に活動されています。
このたびは、法制定に向けた当時のご苦労とともに公文書管理や公文書館に対する思いや期待、また住民の方々にもわかりやすくその重要性や必要性を伝えていただきます。 |
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休 憩 15:10〜15:30
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大会セレモニー・総会 15:30〜17:30 (市民会館大ホール)
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移 動 17:30〜18:00
■交流会 18:00〜20:00 (大曲エンパイヤホテル)
大曲エンパイヤホテル
会 場:大仙市大曲白金町8-17
電話 0187-63-1131
(JR大曲駅より徒歩10分)
*交流会会場へは、マイクロバスで移動できます。
会 費:6,000円(大会受付時に徴収します。)
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第2日/11月13日(金)
■受 付 9:00〜9:30(市民会館ロビー)
■研修D 9:30〜10:30
市民のための公文書等管理とするために
-公文書管理法5年見直しについての合同研究集会の実施とその共同提言について-
保坂 裕興 氏(学習院大学大学院人文科学研究科教授、内閣府公文書管理委員会委員)
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施行後4年余が経過した“公文書管理法”は、附則において施行後5年を目途として検討を加え、必要な措置を講ずるとしている。アーカイブズ/記録関連4団体は昨年末より3度にわたり合同研究集会を開催して課題や改善案を議論し、本年7月、政府等に対する共同提言書を取りまとめた。そこでは、国民等の利用に関する配慮措置、中核となる機関等の本格的整備、並びにそれを担い支える専門的人材の育成及び配置に関する措置等に大きな課題があるとした。これらに関する経過と内容を紹介し、市民のための公文書等管理について考える。 |
■研修E 9:30〜10:30
利用者の視点に立った公文書館
渡辺 英夫 氏(秋田大学教育文化学部地域文化学科教授) |
公文書の管理に関する法律が施行され、国民は現用公文書に関する開示請求から、非現用となった歴史公文書への閲覧請求へと利用の権利が連続して保障された。全史料協に加盟する機関には、現用公文書から将来の貴重な歴史資料となり得る公文書を選別保存し、地域住民の利用に供する役割が一層強く求められる。公文書館はこれまで以上に利用の促進をはかるべきだし、利用者の声に耳を傾けなければならない。こうした観点から、秋田県大仙市が実施したアンケート調査および地域の現代史を公文書から探る試みを事例にして課題を提起したい。 |
■委員会報告 9:30〜10:30
調査・研究委員会の今期の調査活動について
-学校アーカイブズと地域の組織・団体アーカイブズの保存のために-
嶋田 典人 氏(調査・研究委員会副委員長 香川県立文書館)
山本 太郎 氏(調査・研究委員会委員 倉敷市総務課) |
現在、急速な地域や社会の変化にともない、多くの地域アーカイブズが散逸や消滅の危機にあることは間違いありません。今期の調査・研究委員会では、そのなかでも特に学校アーカイブズを中心に、そのほか地域に所在するさまざまな組織や団体のアーカイブズ、時期的には近現代のものに焦点をあて、現状の把握と保存・活用に向けての課題などについて検討してみたいと考えています。研究会では、調査の意図、目的、問題意識などについて報告します。 |
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休 憩 10:30〜10:40
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大会テーマ研究会 10:40〜11:40 (市民会館大ホール)
新たな史料保存・利用の充実を目指して
大会趣旨説明 10:40〜10:50
開催地の秋田県大仙市は、平成28年度に公文書館を新設します。全史料協大会・研修委員会では、大仙市をはじめとした自治体、特に基礎自治体である市町村での公文書館(建物が難しい場合には、その機能だけでも)設置を念頭に置き、そのための考え方や取り組みの参考となる内容による大会開催を考えました。
そこで「新たな史料保存・利用の充実を目指して」というテーマを設定しました。「新たな」には、「新しく創る」「旧来の形にとらわれない」「新たに取り組む」等の意味を込めました。また、基礎自治体においては、やはり民間伝存の地域史料も含めて考える必要があることから、「史料保存・利用の充実」としてまとめ、いろいろ工夫・連携しながら自治体全体で公文書・地域史料を保存し利用に供していく取り組みを理想的な姿と考えました。さらに、それぞれの日常業務において、たとえ同じような作業の繰り返しであっても、毎回新たな気持ちで取り組み、より良いものを目指そうとする意識も大切にしたいと思いました。
本大会での講義や事例報告の中から、基本的な考え方や先行事例に見られる努力や工夫等について知り、それぞれの自治体、所属がレベルアップするためのヒントを持ち帰って頂きたいと存じます。 |
報告1 10:50〜11:40
大仙市の公文書・地域史料の保存・利用とアーカイブズ構想について
高橋 一倫 氏(大仙市総務部総務課文書法制班公文書館設置準備室主査) |
大仙市は、平成19年度から大仙市アーカイブズ構築事業に取り組んでおり、平成28年度末の開館に向けて事業を進めております。本事業の発端は、旧太田町史編さん事業に携わった市民から「将来の子供たちのために」という切実な声から始まったものです。
本報告では、大仙市のこれまでの取り組みとして、公文書の保存管理については、公文書のライフサイクルの確立をめざしていること、また地域史料については、市民ボランティアによる地域史料の整理作業を紹介し、あわせて大仙市アーカイブズがめざすアーカイブズ像について報告します。
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昼食・休憩・展示・ポスターセッション 11:40〜13:30 (大曲交流センター講堂)
国絵図(レプリカ)展示・機関会員出版物等展示・協賛企業展示・ポスター展示(
pdf;320KB)
報告2 13:30〜14:10
常陸大宮市における公文書・地域史料の保存と活用について
高村 恵美 氏(常陸大宮市文書館主幹) |
常陸大宮市文書館は、歴史的公文書と地域史料を保存、公開するための茨城県内初の市町村立の公文書館施設として平成26年10月に開館した。現市長の選挙公約から文書館設置に至る経緯と、小学校廃校舎を活用したメリットと問題点を提示したい。また、地域文書館として、歴史資料としての公文書の活用、地域史料の保全のための所在調査や市民ボランティアとの共同作業など、市民への還元の取り組みを紹介する。
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報告3 14:10〜14:50
博物館と文書主管課の連携による公文書・地域史料の保存と活用
田村 光規 氏(中之条町役場総務課管財係主任)
須崎 幸夫 氏(中之条町歴史と民俗の博物館「ミュゼ」学芸員) |
中之条町歴史と民俗の博物館「ミュゼ」は、昭和57年11月に中之条町歴史民俗資料館として開館し、平成23年4月からは公文書館機能を有する施設として、地域史料はもとより、公文書の保存や活用の役割を担っています。
中之条町は、群馬県の北西部にある人口約17,000人の小さな町ですが、小さな町であっても公文書管理法に基づく適切な管理を目指し、「博物館」と「文書主管課」が連携して取り組むことが大切と考え、公文書管理の課題の解決にも力を合わせ取り組んでいます。
今回は、これまでの取組み、実務方法、今後の課題などについて報告します。
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休 憩 14:50〜15:00
質疑討論 15:00〜16:20
司会 櫟原 直樹 氏(大会・研修委員)
森本 祥子 氏(大会・研修委員) |