投稿日 | タイトル |
---|---|
2014.1.20 | 個人会員からのご意見 |
@全史料協には、全国組織の方に関わっている人たちと関東部会など地方組織に関わっている人たちの2種類の人たちがいるということをよく考えてほしいと思います。 かつては、全国組織には国立史料館の方々がよく関わっていました。しかし、国立大学等の再編の中で、そのグループの人たちが関わらなくなり、全国組織は衰退したと感じています。 私のように関東部会に関わっている人たちは、ローカルであるということに価値を見いだしているわけで、まだそのような人たちが地方組織にはかなりいて、それが全史料協のエネルギーにもなっています。 組織の運営を支えられないから、地方部会を全国に組み込むという案も出ているようですが、そのようなことをすれば、その人たちも会から去って行ってしまうのではないかと思います。 個人会員の場合は、全国組織で動ける人たちは特殊な立場にいる人たちです。 機関会員の中の職員は全国組織でも動けるかもしれませんが、多くの個人会員はそのような形では活動ができないと思われます。それに、機関会員の職員の方も結構アップアップで業務に取り組んでいるのではないでしょうか。 全国組織の委員会の存在意義に疑問があります。たとえばアーキビスト資格の検討は、いったい何をしているのか甚だ不思議に思っています。今、喫緊の問題は、学会や企業が続々と提案している新しい資格だと思うのですが、そのようなことには全然タッチせず、一昨年の総会の報告だったと思いますが、委員のメンバーが入れ替わって、また最初から議論をしていました。それでは全国組織の存在意義が疑われます。昨年の総会ではそうした新しい資格について検討がなされたのでしょうか。 現状を見ると、地方ブロックを主体にした組織に衣替えした方がよいのではないかという気持ちが生まれてきます。 A実務と学術的な側面との議論に違和感があります。 実務と学術が分離できるという前提で話がなされているようですが、そんなふうに割り切れるものではないと思います。 1)保存文書選別をするに当たって、形式的な判断ではなく、内容を検討する必要があるはずです。アーキビストはそれを判断できるような歴史や法学や行政学や、その他様々な学術的知識を持っていなければならないはずです。 2)実務は研究に裏付けられています。ハウツーを借りてくればできるような底の浅い仕事なのでしょうか。紙の永久保存の話だけではなく、組織の意思決定と文書の関連性などの知識は、文書の選別に欠かせないものだと思われますが、それは研究によって解明されていくのではないかと思います。 3)東京都公文書館の都史紀要などの執筆は、保存業務担当者のエネルギーの源だったのではないかと感じています。そうした、文書保存と密接に関わる学術研究を抱えていなければ、文書館職員のかなりの人たちは、全史料協から離脱してしまうのではないかと危惧されます。 |