記録遺産を守るために
全国歴史資料保存利用機関連絡協議会【全史料協】
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研修会F
期 日
平成17年(2005)11月9日(水)13:00〜15:00
テーマ
資料保存のネットワーク <発展コース・意見交換会>
内 容
 近年、資料保存ネットワーク作りの試みが全国に広がりつつあります。まず、お二人に問題提起をしていただき、全体での意見交換を進めていきます。
【報告者】 松下正和氏(神戸大学)
 「歴史資料ネットワーク」(略称史料ネット)は、1995年の阪神淡路大震災で散逸の危機にある歴史資料の保全を目的に設立されたボランティア団体です。 2004年は多くの風水害に見舞われた一年となりました。史料ネットは、昨年から水害への対応を行い、福井や兵庫・京都をはじめとした被災地の行政・大学・市民研究者のネットワーク化をはかりました。当日はとりわけ、但馬と丹後地域における台風23号被災歴史資料保全活動に関する成果と課題について報告し、災害時の救出活動と平時の防災対策について検討したいと思います。
【報告者】 白井哲哉氏(埼玉県立文書館)
 近年の日本では、各地の都道府県史料協や災害時の資料救済ボランティアの活動を通じて、全国的な資料保存のためのネットワークが構築されつつあるようです。しかし100年単位の視野で眺めれば、それはいったん解体に瀕したものを再構築する試みにも思われます。ここでは問題の所在を「地域における資料保存への意識」に見出し、今後への課題発見の一助にしたいと思います。