期日
平成18年(2006)11月8日(水) 10:00〜12:00
テーマ
文書資料の害虫と微生物被害 −そのレベルコントロールについて−<発展コース>
講師
木川 りか 氏(東京文化財研究所)
内容
文書資料を保存していくうえで、害虫の被害、カビなどの微生物の被害は、つねに大きな問題である。従来、わが国では、臭化メチル製剤による燻蒸処理がその対策の主要な部分をしめていたが、2004年に臭化メチル製剤の使用が全廃され、IFLA(国際図書館連盟)による「IFLA図書館資料の予防的保存対策の原則」(1998)にも、まずは害虫やカビの予防に重点をおき、総合的有害生物管理(IPM)を取り入れることがうたわれるようになってきた。本講義では、文書資料によくみられる害虫や微生物の被害を紹介し、対策の基本的なコンセプトとさまざまな事例を通して、対処法をわかりやすくご紹介したい。