期日
平成18年(2006)11月8日(水) 13:00〜15:00
テーマ
文書館を取り巻く「今」<発展コース・意見交換会>
お二人の方に問題提起をいただき、全体での意見交換を進めていきます。
お二人の方に問題提起をいただき、全体での意見交換を進めていきます。
講師
瀧端 真理子 氏(追手門学院大学)
内容
周辺領域から見る指定管理者制度の動向と課題
博物館研究・社会教育研究の立場から、博物館への指定管理者制度の導入状況と現時点での問題点を、図書館、埋蔵文化財センター等関連領域での組織的な対応をも参照しつつ紹介します。併せて、指定管理者制度の背景思想であるNPM(New Public Management)に触れ、指定管理者制度が導入される際には欠かせない、「情報公開」と「監視」の重要性を考えたいと思います。
【報告者】 鈴江 英一 氏(北海道教育大学)
公共文書館の存立を考える −北海道立文書館規模縮小問題から−
近年、自治体の財政が不振な中にあって公共の文書館も、活動に制約が加えられているという声を聞く。なかには設置形態の変更、規模の縮小を余儀なくされているところもある。昨年来起こった北海道立文書館の規模縮小問題は、北海道財政の危機的状況に端を発していたとはいえ、今後、各地で起こることの「はしり」かもしれない。このような問題が起ったとき、当事者は設置母体の自治体当局と文書館だけではない。住民(利用者ばかりでない)も当事者と思うが、どのように関われるであろうか。また文書館運動を担ってきた全史料協のはたす役割は、どのようであろうか。守りの運動の難しさを痛感しつつ、問題のいくつかを提起したい。