記録遺産を守るために
全国歴史資料保存利用機関連絡協議会【全史料協】
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第33回 茨城大会及び研修会
〔会長挨拶〕
 第33回全国歴史資料保存利用機関連絡協議会「全国大会」の開催に先立ちまして、さる7月に発生しました新潟県中越沖地震や、多発しております台風により被災された全国各地の皆様にお見舞いを申し上げますとともに、力強く復興されますことを心より祈念いたします。。
 本年度の大会は、昭和49年度にも開催され、今回二度目となるここ茨城県で開催させていただきました。開催にあたりましては、地元茨城県の皆様をはじめ、大会企画委員会及び研修研究委員会の皆様に多大なご尽力を賜りました。心より御礼申し上げます。
 ご承知のとおり、全史料協は、30年余の輝かしい歴史を有しております。この間、会見相互の情報交換、公文書館の設置促進、アーカイブスに関する研究・研修の推進、アーキビストの育成・確保など、多くの実践的課題に取り組み、大きな成果をあげてきたことは周知のとおりであります。
 本年5月には、2007年ICA/SPA運営委員会の京都開催に伴い、全史料協として交流レセプション等を開催するとともに、同じく5月には、我が国のアーカイブズ関係機関の情報交換の場として設けられた「アーカイブズ関係機関協議会」へ参画するなど、我が国最大のアーカイブズ団体としてその役割の発揮に努めております。
 しかしながら、個人会員・機関会員それぞれの熱意と努力によって支えられてきた全史料協ではありますが、経費を会費収入でまかなうという会計のしくみと、地方財政の逼迫に伴う地方公文書館の縮小傾向や役員事務局の業務負担の増大によって、これまでと同様の運営体制を維持することが困難になってまいりました。そこで、現在、歴史ある全史料協が今後も継続して、その役割を発揮していくことができますように、実効性のある組織・業務の見直しを進めているところであります。新たな体制は、平成21年度からスタートさせる予定でありますので、皆様のご理解・ご協力をお願いいたします。
 さて、「アーカイブズの新時代へ」という第31回大会からの共通テーマは3年日を迎えますが、本年度のサブテーマは、「個性ある存在をめざして」といたしました。公共・民間を問わず記録の管理と保存の重要性が高まる中、またアーカイブズ分野での国際交流が活発になる中、さらに「公文書館法」の公布から20年の節目を迎える本年、全国各地で、まさに個性ある多様なアーカイブズ活動を実践される皆様方の活発な討議と交流によって、この大会のテーマが深められ意義深いものとなりますよう、我が国のアーカイブズの発展に寄与するものとなりますよう願っております。