記録遺産を守るために
全国歴史資料保存利用機関連絡協議会【全史料協】
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賀茂別雷神社と賀茂川
期日
平成22年11月20日(土)13:15〜14:30
(受付は12:30〜 上賀茂神社北神饌所にて)
テーマ
賀茂別雷神社と賀茂川
講師
橋本政宣氏(東京大学名誉教授・舟津神社宮司)
内容
 京都といえば賀茂川(鴨川)、賀茂川といえば京都が連想されるように、賀茂川は京都を象徴する河川である。京都の人々の生活や文化にも密接にかかわり、京都の市街が左京を中心に発展していったのも賀茂川の存在と関わりが深い。そして、国内におけるこの川の存在は、各地における「小京都」と称されるところにはこれに擬される川もあり、これが「小京都」の条件ともなっていたともいえる。
 それほどに賀茂川はよく親しまれた川であるが、古代から近世末に至るまでこの賀茂川の水支配を行っていたのが、実は全国に三百社近くの分霊社を有する賀茂別雷神社(上賀茂社)であったことは一般には殆ど知られていない。上賀茂社は社領として賀茂六郷を有し、賀茂川の上流に位置する上賀茂社がその用水権、神供の魚を得る漁業権を占有し、江戸時代には同社川奉行がこれを管轄した。そして下流諸郷への用水権も掌握していたのみならず、賀茂川の水を引く禁中の御池の水などもこれを差配していたのは上賀茂社であった。賀茂川と上賀茂社との関連の実体、この上賀茂社の賀茂川の水支配の伝統がなにに由来するのかなどについて考えたい。

特別参拝 上賀茂神社本殿・権殿(国宝)(14:40〜16:40〔予定〕)