[役員会会議報告] |
平成19年度第3回役員会
□日 時:平成20年2月20日(水)
14:00〜18:00
□場 所:奈良ロイヤルホテル会議室
□出席者:18名(欠席5名)
1 報告
以下の内容について、会長事務局から報告があった。
(1) 平成19年度第2回役員会会議報告
(2) 平成19年度第33回総会概要報告
(3) 委員会報告
@ 大会企画委員会
A 研修・研究委員会(委員会から補足説明)
B 編集・出版委員会
C 専門職問題委員会
D 資料保存委員会(委員会から補足説明)
(4) 地域担当理事報告
@ 関東部会
A 近畿部会
(5) 事務局報告
@ 会員の現況及び平成19年度会費納入状況報告
会員数(平成20年2月1日現在)計465名。
会費の納入状況は、個人会員33、準会員2が未納。
A 平成19年度決算及び平成20年度予算編成等について
B 平成20年度役員会スケジュールについて
会長事務局より、諸案件とのかねあいにより、平成20年度は、総会で議題となる議案を固めるためにも、第1回役員会を7月中旬にずらし、第3回役員会も前倒しすることについての提案がなされた。
● 結果 平成20年度の第1回役員会については、組織業務改善個別具体化計画の策定検討スケジュール等の観点から、6月に関東方面で開催することが確認された。(例年は5月に開催)
2 協議
(1) 会誌『記録と史料』掲載広告の募集規定(案)
編集出版委員会から、以下のような提案説明がなされた。当会の会誌『記録と史料』に広告を掲載することについては、会誌の広告は単に収入源としてだけではなく、会員の情報源としても重要であることから、既に平成13年度第1回役員会において積極的に掲載広告に取り組む方向性が承認されている。これに基づき今回、編集出版委員会から、第18号(平成20年3月号)にて具体化するための実施(案)が提案された。それに対する主な意見は以下の通り。
- 必ずしも収入確保につながらないのではないか、むしろ会員の情報交換の場という趣旨を重視すればよいのではないか。
- 1頁1万円では安すぎるのではないか。1頁3万円とか5万円でも取れるのではないか。費用対効果の面から考えれば、単価をあげるべきではないか。
- 大会企画委員会でも、大会用の冊子を大量に作るのでできれば広告料をとることを検討してはどうかという意見も出ている。
●結果 この方向性は現時点でも是認されるものであり、これまでの経緯や現状をふまえ編集出版委員会において、積極的に推進すべきこと、今後、必要に応じてその状況を報告することが了承された。
(2) 資料保存委員会から提案説明(2件)
@ 歴史史料の評価基準策定に際してのガイドライン(着眼点)の策定と全国市町村への送付について
資料保存委員会から、以下のような提案説明がなされた。全国の自治体が公文書等を選別保存する場合に必ず必要となるのが当該自治体の「歴史史料の評価基準」であることから、資料保存委員会では、平成15年以来、よるべき指針の作成に努めてきた。その内容は、平成19年度第1回役員会においても審議され、このたび、「歴史史料の評価基準策定に関してのガイドライン(着眼点)」(各自治体の特色を活かした評価基準を策定するための着眼点と2種類のフローチャート)がほぼ完成されたので、全国の市町村に送付したい。それに対する主な意見は以下の通り。
- 公文書保存管理は自治事務であり、行政庁間の指導監督という関係がなく、その扱いに苦慮している自治体が多いので、全史料協の役割を示すことが出来る
- ガイドラインは、それぞれの機関等の中で、実証実験を行ってみてもらいたい。
- 県内の市町村とともに、ガイドラインの作成を進めており、今回の全史料協の資料も併せて参考にしたい。
- 各自治体での試みを資料保存委員会の方に知らせてもらえれば、このガイドラインに反映させたい。
● 結果 当ガイドラインは、現段階では、完成品ということではなく、今後、各館における実証を経てより完成度が高められることを期待するが、全国の公文書選別保存の現場では指針となるものの一日も早い提供を切望されているため、全史料協の会長及び資料保存委員長の連名で、早急に、全国の市町村(公文書保管課長等)に送付すべきことが了承された。
Aブルーシールド国内委員会設置要望について
資料保存委員会から、ブルーシールド国内委員会設置要望についての提案説明がなされた。1956年に発効したハーグ条約(武力紛争時の文化財保護国際条約)が、我が国においても批准され、国内法の整備が進められている。この条約は、紛争時の文化財保護のために、施設や文化財に保護標識(青と白のマーク)をつける、武力紛争時には文化財を攻撃対象としない、文化財等の国外流出を防ぐなどを定めるものである。ハーグ条約の実施を前提に、国際的な場面では、ICA(国際公文書館会議)、IFLA(国際図書館連盟)、ICOM(国際博物館会議)、ICOMS(国際記念物遺跡会議)で構成される国際ブルーシールド委員会(ICBS)が結成され、公文書館、図書館、博物館等に保護標識をつけることなどを求めている。それに対する主な意見は以下の通り。
- 国内委員会の具体的役割は、対象施設や文化財の指定などと考えられるが現時点ではよくわからない
- 全史料協はアーカイブズのわが国最大の団体として、先導的な役割を果たすべき。
- 阪神淡路大震災の時にも問題となったが、公文書というものが果たして文化財に入るのかどうかといった議論があるが、そもそも公文書が文化財であるという認識がないので、その部分からきちんと訴えていく必要があるのではないか。
● 結果 ハーグ条約を批准したわが国においては、関係機関の参画による「ブルーシールド国内委員会(仮称)」の設置など条約の実施に向けた各般の取り組みへの早期着手が必要であるため、アーカイブズ団体としての全史料協として早急に、政府に対して要望書を提出することが了承された。
(3) 総務委員会から提案説明(7件)。
@ 公文書管理等についての政府への要望について―参考資料「21世紀日本のアーカイブズに関する要望について」
平成19年の公文書推進議員懇談会の緊急提言(「この国の歩みを将来への資産とするために」)、政府における公文書管理法制定の取り組みなど、政府におけるアーカイブズに関する動きが活発化していることに鑑み、この時期を逃さず、全史料協として、政府に対する働きかけをすべきであるとの提案がなされた。それに対する主な意見は以下の通り。
- 福田総理在任のこの機会を逃すべきではない。公文書館推進議員懇談会の提言の中で、各地方公共団体の設置については、少なくとも全都道府県・主要都市に公文書館を設置し、国と地方との密なる公文書館網の構築に政府として支援措置を検討すべきであると述べられている。全国館長会議でも非公式に国立公文書館長にお願いしてきたが、残念ながら、全国館長会議でも、全国都道府県一同にという形は達成できていない。全史料協としてもこういったところをポイントにしながら大きな後押しをするという団体だと思う。大いに活動に賛意を表する。
- 地方公文書館自体は自治事務であるので、「要望」として出すのではなく、「意見」とか「提案」という表現であった方が妥当ではないか。
- 記録管理学会では、「文書管理法制定推進プロジェクト」というものを数年来やっており、そこで10項目の基本事項を提言して、こういう法律がほしいという明確な意思表明を行っている。全史料協としても、明確なメッセージが必要。
- 政府が今進めている法律と同一のものなのかどうか、違いとずれがあるのか、またずれがあるのであれば、どのようにやっていこうとしているのか。
- 内閣官房の資料によると、文書管理法制の推進に関する関係省庁担当者の連絡会議をつくっている。文書館理法は、現用文書の法制度をイメージしているという印象が強いが、現用文書についてどういう管理をするかということが、我々がやっている公文書館に受け入れる文書のあり方をそのまま規定してしまうという意味で全史料協としてだまってそれを見過ごすことはできない。むしろ、積極的に現用文書の管理について我々がモノを云うべき時が来ているように思う。
- 記録管理学会の方は現用と非現用を一気通貫に包括できる法律を作ってほしいという基本的な考えを提言している。可能であれば、全史料協も、記録管理学会が言う方向で同じ方向でタイアップするということが効果的ではないか。
● 結果 具体的には、平成16年1月30日付けで内閣官房長官に提出した「21世紀日本のアーカイブズに関する要望について」を参考に、総務委員会内に設置したワーキンググループで文案等を検討し、事前に役員の意見を聞いたうえで、早急に政府に、意見又は提言という形で提出することが了承された。
A ICA/SPA運営委員会全史料協交流レセプションの記録作成について
平成19年5月に京都で開催されたICA/SPA運営委員会に伴う全史料協交流レセプションの記録については、外国語と日本語併記でプリントされた資料が、既に参加者等に配布されている。しかし、諸外国事情が克明に示された当記録については、全史料協会員からの要望も強いことから、何等かの形で出版印刷できないか総務委員会(ICA/SPA運営委員会開催実行委員会)にて検討を続けてきた結果が提案された。それに対する意見は以下の通り。
- 大変いい資料ができているが、参加された方には配布されているのであるが、参加されていない方にも是非参考のために配布することが必要である。
● 結果 交流レセプションの予算を最も有効に活用して、記録集を作成するため、提案どおり了承された。
B ICA/SPA運営委員会委員の公募結果について
ICA/SPA会長からの依頼に基づき、平成20年7月に任期満了を迎える小川千代子氏の後任として、ICA/SPA運営委員会委員に推薦すべき候補者を、全史料協会員に対して公募したところ、佐々木和子氏1名から応募があった旨報告された。
● 結果 ICA・SPA運営委員会委員の資格要件及び全史料協での活動実績等に鑑み、全史料協として、佐々木和子氏を推薦することが了承された。
C ICA副会長選挙の全史料協の投票について
ICA副会長選挙への投票が、全史料協に求められた。今回の候補者は次の2名(いずれも女性)であり、投票期限は2月15日であった。
・候補1ボツワナ国立公文書館 記録局長ヘレボギル・ハビ氏
・候補2オランダアンティル国立公文書館長ノルダシラ・ルーマ・ケネパ氏
この二候補の内、提示された情報から、総務委員会において、経歴・行政手腕、ICAの役職を総合的に判断して、候補1のヘレボギル・ハビ氏に投票したことが報告された。
● 結果 了承された。
D 第16回ICAクアラルンプール大会参加者について
既に参加者募集中の第16回ICAクアラルンプール大会に対し、全史料協からの派遣について提案された。全史料協は、4年に一度の大会(前回はウィーン大会)には、2名の会員を派遣しており、多くの内容を適切に会員に紹介できるよう、今回も同じ条件で2名派遣したい旨の報告がなされた。
<参考> 第16回ICAクアラルンプール大会
テーマ アーカイブズ、ガバナンス、発展:未来の社会を描く
日 程 平成20年7月21日(月)〜27日(日)
全史料協の負担 旅費宿泊費半額負担 保険料登録料全額負担
● 結果 人選等は、今後、会長・副会長及び総務委員会で検討することとし、今回も同じ条件で2名派遣することが了承された。
E 第40回ICA円卓会議・ICA/SPA運営委員会(ケベック大会)報告書
小川千代子副会長から、資料(速報)に基づき報告がなされた。
数字等については精査したもの(確定版)が近々配布される全史料協会報に掲載されるとのことであった。
F 組織・業務改善計画書「個別具体化計画」(案)について
今回の個別具体化計画(案)は、昨年11月の総会で承認された組織業務改善計画(案)の内容を、その後の検討に併せてより具体的に記述したものであり、内容について、詳細に説明された。概要は以下の通り。
○ 個別具体化計画の期間を4年とした。
○ スリム化だけでは夢が無いので、力点を置くべき重要テーマを設定した。
○ 調査研究委員会に、ワーキンググループを設置することを構想した。
○ 現在の体制と、新体制移行後の体制について予算のシミュレーションを明示した。現時点では、支出が収入を超過するので今後、各委員会からのヒアリング等を通じて、スリム化の具体的内容を検討する。
○ 会長・副会長等の選出ルールは確立された。平成21年度の会長は群馬県(東日本ブロック)、副会長は山口県(西日本ブロック)である。
それに対する主な意見は以下の通り。
- 現在の自治体の状況変化も考慮すべきである。広告料の問題・委託販売などの検討など、民間的な発想が求められる段階に来ている。すぐにでもできる経費削減・節約はやらなければならないが、一番の危惧は、委員会事務局終了後の人員削減である。この業務改善計画によって、6委員会が3委員会に減らされることによって、業務量が増え、今後はもっと難しくなるのではないか。節約努力は勿論だが、費用対効果の面も考えなければならない。
- 専門職問題委員会はほとんどが個人会員だが、個人会員の専門的知識・識見をどう活用するか。機関会員はほとんどが行政職で専門ではない。機関会員ができることは、資金・労力・事務的業務などである。やはり、機関会員は、そのような資金・労力等を出して、個人会員には、調査研究という形で成果を挙げてもらい、それを全史料協で活用する。それ以外ないのではないか。個人会員には有能な専門の方が多くいる。ただ、個人会員はなかなか事務的業務はできないのではないか。機関会員は事務的業務に長けている。個人会員は専門的知識・識見を有している。もっと個人会員に活躍してもらう体制整備が必要である。
- 専門職問題委員会の委員はほとんどが個人会員であり、現状の実務的業務は機関会員がやっているが、改善計画案では、人数も随分減るし、個人会員数が減ってくるという危惧もある。委員長を個人会員がやるという余地も残されているし、事務局も個人会員がやってできないことはない。もっと個人会員を使ってほしいということも何度か言ってきた。少なくとも、それぞれの分野で活躍されている個人会員もいるわけだから、少ない人員の中から分担して業務を行っていくことは充分可能ではないか。機関会員の職員が一人それに専属するという形ではなくて、平常業務の合間合間にできるような事務局でなければならないんじゃないか。
- 以前には、委員長が個人会員であったケースも稀にあった。その際は、個人会員が委員長であることから、個人会員に色々な役目を振り分けていた。今でも資料保存委員会は、各委員が宿題を持って帰って、次までにやってくるという形で分担して業務をこなしている。この場合、個人会員にとっても、ただ委員会に出席し発言して終わりということでなく、色々な業務を実践して経験を積める。また、事務局の業務量も軽減できる。是非、今後は人数が減っても役割分担をしていく形で委員会を運営してはどうか。ワーキンググループはそういう発想と考えている。
- 個別具体化計画は、予算規模でシミュレーションをすると、収入増や経費削減で対応できるというご提案だが、業務改善を行うもう一つの目的は、現在の委員会業務量が多く、受けた場合の負担が大きいという部分がある。そういう点において、6委員会が3委員会になって、業務量軽減がどこまで可能かということも重要な点である。調査研究委員会はワーキンググループで、実際の業務をしながらやろうという方向で整理されているが、大会研修や広報広聴委員会での、具体的・明確な説明がほしい。
- 業務の取捨選択などは、総務委員会と各委員会のヒアリングを通じて、基本的には合意が前提だが、最終的には、役員会で決定することになる。
- SNSの問題には、理解が不十分な点があると考えられるので、内容について、共通理解が得られるようにしてほしい。
- 平成20年度第一回役員会は、総務委員会のヒアリング等の結果を反映しなければならないので、6月頃が妥当か。
● 結果 今後、総務委員会と各委員会のヒアリング等を通じて、業務及び予算の見直し・検討を進め、今回の個別具体化計画(案)に反映させたものを次回の役員会(平成20年6月予定)に掲示することが了承された。この際、個人会員と機関会員の特性をふまえ、特に個人会員が有する識見・専門性の活用に配慮すべきことが確認された。
3 その他
@アーカイブズ関係機関協議会について(報告)
わが国のアーカイブズ関係機関の情報交換の場として設置された「アーカイブズ関係機関協議会」(平成19年度の事務局は国立公文書館)の第3回会合が、3月に開催される予定である。全史料協は、この会合に当面はオブザーバーとして参加し、会長又は副会長が、適宜、会議に出席する旨、平成19年度の第1回役員会で決定されている。
今回のテーマは、「国際アーカイブズの日」と聞いており、全史料協から、雑色吉臣副会長が出席する予定である。会議の概要については、従来どおり、全史料協HP等を通じて、会員に周知していく。
(後日、3月11日(火)15時から国立公文書館で開催されることが決定。テーマは、アーカイブズを取り巻く最近の情勢・その他。)
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平成19年度第2回役員会
□日 時 平成19年9月19日(水)
13:30〜17:30
□場 所 東京都立貿易センター
□出席者 21名(欠席2名)
1 第17期(平成19年度)役員等の変更等について
人事異動等による役員等の変更 全史料協副会長=神奈川県館長雑色吉臣氏就任、挨拶
2 協議
(1) 第33回全国大会(茨城大会)について
大会企画委員会より第33回全国大会に関して説明が行われた。
(2) 平成19年度総会について
● 事務局より、平成19年度総会次第の説明、および会場から議長が選出できない場合の議長推薦候補の報告があった。
それに対する主な意見は以下の通り。
・ 議長の人選が、提案者である役員理事ではおかしいのではないかという意見。
・ 議長二名とも機関会員としているが、そのうち一名は理事であっても、個人会員ということも考えられるのではないか。
・ 議長推薦候補者から「私は適任とは思わない。他の会では理事者が議長をするケースもある」との発言。
○ 結果、役員以外の個人会員を含めて適任者を検討するが、得られない場合は、事務局が提案した候補者を充てることとされた。
(3) 組織・業務改善計画書(案)について
● 総務委員会より「組織・業務改善計画書(案)」に関して、まず、第一回役員会での変更箇所の抜粋、役員構成に個人会員重視の考え方を盛り込むこと、新組織体制移行について、組織の基盤強化を目指した諸検討の追加などの説明がなされ、以下のような意見が出た。
・ 一千万円規模の予算のところを、監事を1名にすることはいかがなものか。
・ 公益法人化ということへの疑問。
・ 会員の意見が少ないようだが、これだけなのか。
・ 委員会数の減少による業務負担量の増大は非常に不安であり、むしろ全史料協自体の業務の再整理を行っていくべきではないか。
・ 会長事務局をサポートする役割として総務委員会を存続させたほうが良いのではないか
・ 経費削減のためとの理由で、役員会の回数を減らし、実際の議論の場を減らすのはいかがなものか。
● 引き続き、総務委員会より、個別具体化計画の早期決定事項案について、以下のような説明がなされた。
・ 機関会員からの会長・副会長・3委員会・監事の6者の選定は、東西ブロックのローテーションで二年毎に入れ替える。東西ブロックは、北海道〜愛知までの16道府県、西ブロックは福井・京都〜沖縄までの14府県で新たに構成する。
・ 「会長事務局選定の基本ルール」については、過去の会長事務局担当館は、選定範囲から原則として除き(ただし平成7年度以降)、基本的な事務局担当は都道府県がする(但、市町村も代替可能)。任期は1期2年とする。大会開催県は原則として会長事務局県と重ならないようにする。
・ ローテーションは、設立年次順を原則として優先し、副会長事務局は、2年後に会長事務局を担当するものとする(各役員の任期は1期2年で再任を妨げないが、2期4年を原則とする)。
以上のような基本ルールに基づいて、会長事務局選定のルールとしたいとの説明。
● 総務委員会の説明に対する意見は以下の通り。
・ 副会長館が二年後に会長を引き継ぐ場合、四年間の拘束となり、非常にプレッシャーがあり、副会長事務局を引き受ける館がなくなるのではないか
・ 職員の異動は頻繁で、四年先の展望は描けない。現実問題として、四年後の組織体制が現状を維持しているかも不明であり、いかがなものか。
・ 全史料協に対する、各都道府県の持つ認識、役割の位置づけに軽重があり、同じルール設定で、ローテーションを組むことは無理がある。
・ 副会長・会長の四年間は大変だと思うが、理解できる。
・ 東西ブロック分けの仕方が、東西で数が異なりしかも、分割の基準が不明確である。
・ 平常業務では、副会長事務局は、会長事務局に対して少ないが、繁忙期にあたった場合、四年間非常に大変である。
・ 対案としては、次期会長は、副会長及び三委員会の四者で互選・協議で決めてはどうか。
・ 四年後に会長になることを決めるのには非常に不満である。もう少し裁量の余地を残すことが必要でないか。
・ 確かにある一定のルールがないと決まらないが、ルールが厳格すぎると組織存続の将来的見通しが暗くなる。
・ より業務の見直しを大幅に遂行すべきであり、逆に、経費を負担してでも会長事務局の業務委託も考える必要があるのではないか。
・ 実務担当者からみれば、現在の業務は職員がそれに忙殺される。費用対効果の点を考えても不必要な業務。
・ 従来通り、東西ブロックの各状況に応じた方法を見出せばいいのではないか。
・ 平成7年度以降に会長事務局を担当した館は「除く」を「後回しにする」という表現に変えてはどうか.
・ ローテーションを組めば、早く回ってくる館は現実感をもって受け止めるが、後に回ってくる館では、だいぶ先の話であって、50年後どうなっているかわからない、全然問題外の話になってしまい、一見公平に見えて公平じゃない。
・ 結局、事務局は、会長・副会長・大会開催地・3委員会、6つあって、現在まだやっていない館が12あるとすると、この10年間で1回以上は回ってくるという認識をもって取り組む必要があるのではないか。
・ 全史料協のずっと将来を見る必要はない。10年後の考え方を一つ整理しておく必要はあるが、その先の長いスパンで今提起する必要はないのではないか。
・ 会長には、ふさわしい人がなればよく別に個人会員でもいいし、その人が長期会長をしてもいい。そういう体制作りのためには、将来的に、会長は会長、事務局は事務局として、数都道府県で分担する。そうすれば、個人会員もなりやすくなるんじゃないか
・ この役員会で合意しておいた方が良いのは、設立順・県勢順・くじ引きなど、基本となるメニュー設定を決定して、各ブロックがどれを採用するかという方法で協議してはどうか。
・ 小学校PTAの会長のように、会長選考委員会を作って、そこで直接交渉するやり方ではどうか。そもそもローテーション化自体に対して不満。
○ 議論の末、当第2回役員会にて合意に達した結論は、以下の通りである。
・ 組織業務改善計画(案)及び平成21年度の新体制への移行スケジュール(個別具体化計画の検討含む)は、総会に付議することが決定された。
・ 各役員の任期は現行通り1期2年とし、全国大会開催県は会長事務局と重複しない。
・ 会長事務局担当県(平成7年度以降)は、原則会長就任を後回しとすること。
・ 副会長事務局が2年後に会長事務局を担当するというルール化はしない。
・ 東・西ブロックの所属館は、合理的な基準で決定し、19年度中の早い時期に各ブロックで会長事務局決定の方法及び、21年度正副会長担当館を決定すること。
・ そのために、現正副会長館が、東西ブロックの世話役となり、各ブロック内での役員選定ルールと21年度の正副会長館の決定に努めること(具体的には、当役員会の結果を各館に示して意向調査を行い、その結果を集約して、さらに各館に送り返して、11月の全国大会時に東西ブロック別に協議・決定すること)。
3 報告
(1) 平成19年度第一回役員会会議報告
(2) 会員の現況及び平成19年度会費納入状況報告
(3) 会員名簿の作成について現状報告
(4) 委員会報告
(5) 地域担当理事報告
上記は、時間の都合により、意見交換せず。
4 その他
(1) 第35回・第36回全国大会開催予定地について
事務局より、平成21年度の第35回全国大会開催地は福島県、平成22年度の第36回については西日本ブロックで、現行ルールでは京都府であるが、福岡県の公文書館設置の検討の進捗状況に応じて、平成20年度第2回役員会で決めるとの報告があり了承された。
(2) 平成19年度第3回役員会について
平成19年度第3回役員会は、例年通り2月頃に関西方面で開催予定であるとの報告がなされた。
(3) ICA/SPA運営委員会委員の推薦について
総務委員会から、SPA会長からSPA運営委員を全史料協で推薦して欲しいとの申し出があり、 総務委員会で候補者を選考し、第3回役員会に付議する旨了承された。
(4) EASTICA(国財公文書館会議東アジア地域支部)総会及びセミナーへの参加について
総務委員会から、10月21日〜26日国立公文書館で開催されるEASTICA総会・セミナー(10月23日・24日)に、全史料協会長(大阪府公文書館館長)・総務委員会委員長(広島県立文書館館長)の参加が提案され、了承された。
(5)第40回ICA円卓会議プログラム・ICA/SPA運営員会(カナダ・ケベック)への参加について
総務委員会から、第40回ICA円卓会議・ICASPA運営委員会年次代表者会議に、全史料協代表として小川千代子副会長の参加が提案され、了承された。
(6)その他
●小川千代子副会長より、平成19年5月に開催された、ICA/SPA運営懇談会の協力への謝意と、ICAのAnnual report(年次報告)で高評価を受けたとの報告があった。
●京都府辻館長より、19年5月に京都府で開催されたICA/SPA運営委員会等への協力・支援に対する謝意があった
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平成19年度第1回役員会会議報告
日 時 平成19年5月18日(金) 10:30〜14:30
場 所 京都府立植物園会館
出席者 17名(欠席6名)
1 第17期(平成19・20年度)役員等の選任について
事務局から報告があり、了承された。
2 協 議
(1)平成18年度事業報告及び決算報告について
事務局から報告があり、了承された。主な意見は次のとおりであった。
・研修・研究委員会の事業内容のうち、研究会は全史料協が後援したものであるので、その旨
明記されたい。
(2)平成18年度の監査について
監事から、適正に執行されているとの報告があった。
(3)平成19年度事業計画案及び予算案について
事務局から報告があり、原案どおり了承された。
(4)新組織体制及び移行計画について
総務委員会事務局から、平成18年度第3回役員会での協議結果をふまえて修正された「組織
業務改善計画(案)」(平成21年度に向けての具体化スケジュール等含む。)について説明が
あり、協議が行われた。協議の結果、次のことが確認された。
・「組織・業務改善計画(案)」(具体化スケジュール等含む)は、持続的な全史料協活動を支
える上で不可欠なものであり、また、これまでの検討経過を反映したものであるので、役員会
として、基本的に了承する。
・今後、具体化スケジュールに従って、組織・業務改善計画の検討・策定を進めるにあたっては、
本日の意見及び今後一般会員から聴取する意見を集約し、実現性・実効性の確保に最大限の
配慮を行うこととする。
・個別具体化計画レベルの課題については、組織・業務改善計画策定後、集中的に検討を進める。
なお、本日の主な意見は次のとおりであった。
・委員会の組織再編にあたっては、経費節減の実現とともに、これまでの経過もふまえ、混乱や
支障のないよう配慮が必要である。
・総務委員会を廃止して、会長事務局に統合するという案は、修正の余地が示されているものの、
会長事務局及び総務委員会の業務実態からは非現実的である。会長事務局等の引き受け手の
確保が課題になっている現在、事務量の分散に配慮すべきである。
・経費節減の観点から、委員会の会議は年一回とされているが、現実に即して対応できるよう、
少し柔軟性を持たせることが必要である。
・業務や経費の縮小の中でも、全史料協として必要な役割は果たせるよう配慮が必要である。
(5)アーカイブズ関係機関協議会(仮称)について
3月6日に開催された「アーカイブズ関係機関協議会(仮称)発足に向けての事前調整会議(第
3回)」に、陪席として参加した辻前副会長から、経過及び会議の概要を報告した後、5月23日
に予定されているアーカイブズ関係機関協議会設立会合への参加について協議が行われた。
協議の結果、次のことが確認された。
・我が国のアーカイブズ関係機関があいより、情報交換等を行う場に参加する意義は否定できない
が、持ち回りで事務局等の義務を負担することは、組織・業務の大きな見直しを進めている現在
の全史料協には現実的に無理であることから、オブザーバーなどこうした義務を負わない形での
協議会への参加の可否を、国立公文書館に打診する。
・参加が可能ならば、当面、従来どおり、全史料協の副会長及び会長のうちから、会議に出席する。
なお、本日の主な意見は次のとおりであった。
・協議会には参加すべきだと考えるが、全史料協の現状では、事務局等の負担を引き受けるという
わけにはいかないだろう。
・是非、全史料協に参加して欲しいという意見があるし、参加が難しいというだけでは全史料協の
信頼を損なうおそれがある。しばらく従来どおり陪席で参加するというのが現実的と思う。
3 報 告
以下の事項について事務局等から報告があった。
(1)平成18年度第3回役員会会議報告
(2)会員現況及び平成18年度会費納入状況報告
(3)委員会報告
@ 総務委員会
A 大会企画委員会
B 研修・研究委員会
C 編集・出版委員会
D 専門職問題委員会
E 資料保存委員会
(4)地域担当理事報告
@ 近畿部会
4 その他
(1)平成19年度第2回役員会について
次回は、平成19年9月20日(木)頃、東京都で開催する。
(2)その他
委員会の委員への委嘱状の発行を会長事務局でお願いしたいとの要望があり、そのとおり決定された。
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